銀行とりひき相談所受付状況(2023年度)
銀行とりひき相談所受付状況(2023年度)
【要旨】
● 2023年度の銀行とりひき相談所の受付件数は374件に止まり、前年度比▲40.4%と大幅に減少。1営業日当たりの件数も1.5件と、初の2件割れとなる水準まで低下。
● 受付項目別でも殆どの項目で減少しており、「預金業務」と「貸出業務」が減少幅を一段と拡大したほか、「会員銀行」も大幅な減少が継続。
● 今年度の特徴としては、第一に、以下のような環境変化などを背景に、受付件数が大幅な減少となったこと。
✔ 金融機関による取引チャネル戦略の見直しに伴い、営業店への来店客数が趨勢的に減少。
✔ スマートフォンなどのデジタルデバイスが普及。
✔ こうした構造的な要因に加え、協会の事務所移転に伴い、相談所の電話番号を変更。
● 第二は、 2023年度は為替相場の円安進展や金融政策の変更など金融市場に大きな変化が生じたが、関連した相談に目立った増加はみられなかったこと。
― 「証券・保険・デリバティブ業務」に関する受付件数は前年度と同水準に止まったほか、住宅ローンをはじめとする「貸出業務」は前年度比半減。
● 第三に、コロナ禍が収束するもとで、対面での相談に対する需要が持ち直したこと。
― 住宅ローンやカードローン等の返済に問題を抱える消費者に対面での相談を受け付ける「カウンセリングサービス」の利用は、前年度に比べ増加。
● この間、 「金融犯罪関連」に関する受付は、前年度を1割弱上回り、高めの水準が続いたほか、 「預金業務」に関しては、高齢化の進展を背景に、疾病等により意思確認が困難な預金者の取引等に関する相談が一定数みられた。
以 上
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